高周波焼入れ一筋、「焼入れ魂」で挑みます。

 

高周波焼入れを専門に、40年以上の実績と実力を誇る「焼入れ魂」が私たちにはあります。

複雑な形状・特殊形状も、リスクと紙一重の焼入れ依頼も、

「できないとは言わない」焼入れ魂は、プライドと技術力の証明。

プロフェッショナルな職人技で、全国から厚い信任を得ています。

 

高周波焼入れとは

高周波焼入れとは、鋼部品全体ではなく、部品表面の特定部分に耐摩耗性や耐疲労性を与える目的で、その必要な個所のみを加熱し焼入れする熱処理の手法の一つです。

 

高周波焼入れの仕組み

鋼部品の外周や内面に近接したコイルに高周波誘導電流を通すとコイルに磁力が発生し、同時に鋼部品に渦電流が発生します。この渦電流は表皮効果によって鋼部品の表面に集まり、誘導電流による抵抗熱で表面が急速加熱されます。その後直ちに、水などの冷却液で急速冷却することで、鋼材の表面だけを硬化します。これが高周波焼入れです。しかし、加熱したままでは靱性が低下するため、150~200度の低温で焼戻しを行います。

高周波焼入れの仕組み図ー外部高周波焼入れの仕組み図ー内部

 

 

高周波焼入れの設備

高周波焼入れに必要な装置及び機器には、次のようなものがあります。東洋高周波工業 高周波焼入設備
・高周波発振機
・焼入れ機
・操作盤
・加熱コイル
・冷却ジャケット
・冷却装置(焼入れ用・電源用)

 

高周波焼入れの特徴と効果

最大の特徴は、表面には耐摩耗性、内部には靭性を兼ね備えることができ、しかも、焼入れ硬化層には高い圧縮残留応力が存在しているので耐疲労性も非常に優れていることです。
また、電流が部分的で表面のみに流れるため、部品全体の変寸や変形のリスクを最小限に抑えることができます。

◆プロセス面での特徴

・熱効率が優れているうえ、作業時間が短いので、省エネ・省力化によるコストの低減が可能です。
・周波数・出力・コイルの仕様・冷却システムなどを適切に組み合わせることにより、焼入れ特性を調整することができます。
・希望通りの焼入れ仕様のためには、コイルの選定・冷却装置の適切な設計と高精度の製作加工が重要な要素になります。

◆材質面での効果

表面硬さが高く、耐摩耗性・耐疲労性に優れています。
表面圧縮残留応力が高いので耐疲労性が非常に優れています。
組織が微細で、優れた延性・靱性・耐疲労性が得られます。
脱炭がほとんど見られないので耐疲労性の低下や不安定化の心配がありません。
酸化スケールも少なく、きれいな表面が得られます。

◆高周波焼入れに適した材質

◇炭素鋼:S45C S50C S55C
◇合金鋼:SCM435 SCM440 SNCM439
◇軸受鋼:SUJ2
◇ステンレス鋼:SUS420J2 SUS440C
◇炭素工具鋼:SK3
◇合金工具鋼:SKS3 SKD11

◆高周波焼入れに適した部品

歯車やシャフト、ロール、カム、シリンダライナ、レール、平板など、温度耐摩耗性や靱性を要求される機械部品・自動車部品など。
種々の機械部品の高強度化・小型軽量化に役立っています。

 

高周波焼入れの種類

● 定置一発焼入れ

定置焼入れ

部品のみ回転させて、焼入れ箇所を一度に加熱し、焼入れする方法です。

● 一歯毎焼入れ

一歯毎焼入れ

さまざまな種類のギアの一歯毎に焼入れをします。歯の形状によってはコイル製作から行います。

● 竪型移動焼入れ

最新縦型焼入れ機

コイルと部品を縦方向へ移動させながら、連続で焼入れを行います。
主に円柱状の長尺の部品に用います。

2014年5月には、最新の竪型移動焼入装置を導入!
0.1mmまでの動作範囲が設定可能になると同時に、送り速度・電圧 ・タイマー・水量の上下限の異常を見張り、精密に管理します。

● 横型移動焼入れ

横型移動焼入れ機

コイルと部品を横方向へ移動させながら、連続で焼入れを行います。
主に平面を焼入れする部品に用います。

2016年8月には、新型の横型移動焼入装置を導入!
変成器コラムのサーボモーター移動、上下位置表示、センサーモーターによるXY移動が可能なうえ、横移動台車スピードや変成器上下スピード・電圧がデジタル表示されると同時に異常監視にも最新テクノロジーの目が光ります。

 

< 当社が行ったその他の高周波焼入れ方法 >

割型特殊コイルによる高周波焼入れ
3段焼入れ
多個所焼入れ
特殊コイルを使った高周波焼入れ
特殊回転盤を使用した高周波焼入れ
特殊回転盤と変成機の移動による高周波焼入れ
一歯毎・歯底焼入れ

 

 

高周波焼入れの工程

①ご依頼

図面をお送りください。図面をもとに、ご希望詳細・納期・ご予算などをご相談させていただきます。
また、ご依頼シートを作成し、作業内容の確認、検品まで工程ごとに品質管理を徹底していきます。

②技術者による打合せ

東洋高周波工業 打合せ風景特級技能士の社長をはじめ、社員の90%以上が有資格者です。営業も1級技能士を取得し、お客様との技術相談にも対応できるため、図面を基にした技術者との打ち合わせもスムーズに進行。豊富な経験からコイルや周波数の選定などを確認し、焼入れ作業に入ります。

③ワークコイルの選定または製作

ワークコイル製作風景 当社が保有するコイルは500以上。しかも、オリジナル100%。自社内で設計・製作する技術を保有していますので、特殊な形状にもオリジナルコイルを約1日で製作・対応することができます。

ワークコイルについて詳しくはこちら

④高周波焼入れ

当社が誇る焼入れ工程。動画では、ギアの定置一発焼入れ・ロールの移動焼入れ・クラッチの定置加熱の様子をご覧いただけます。

東洋高周波工業 ワークコイルによる高周波焼入れ

⑤中間検査

硬度の確認、変形・割れの検査をします。

⑥焼戻し

焼嵌め炉焼入れ後、そのままでは靱性が低下するため、焼戻しを行います。

⑦歪取り

東洋高周波工業 高周波焼入れ後の歪取り100t、40tのプレス機を設置。
焼入れ・焼き戻し後の歪を取ります。

歪取り・検品について詳しくはこちら

⑧最終検品

東洋高周波工業 高周波焼入れ後の検査磁気探傷機・マイクロビッカース硬さ試験機・ツインロックウェル硬さ試験機・ロックウェル硬さ試験機・小型倒立顕微鏡システム(電子顕微鏡)などを揃え、焼入れによる硬度・深さがご依頼に沿っているか、また割れ・変形・変寸がないか厳しくチェックしています。

設備について詳しくはこちら

⑨納品

遠方のお取引様には宅急便で、名古屋近郊は自社トラックが巡回し、部品の引き受けから納品まで行っています。

 

 

難題への取り組み”実績”、公開!

全国の難しい高周波焼入れ、続々受入れ中!

ヘルメット型パペットベースへの高周波焼入れyakiire

一般的に、大型の鋼部品や複雑形状の鋼部品への高周波焼入れは困難とされていますが、当社独自の工夫と技術により対応可能範囲が拡大しています。また、高周波焼入れをしたら割れそうな素材、変形しそうな形状の部品、失敗が許されない1点物など、リスクを伴う作業には知恵を絞り検討を重ねることで、できる限りご要望に沿うご提案・作業をさせていただきます。その実績の数々、どうぞご覧ください。

< 対応部品・サイズ >

ギア      φ3000対応
レール     幅500mm 長さ5000mm対応
シャフト    長さ3500mm対応
ボルト・ネジ  極小~ 対応
その他・複雑形状 対応
上記サイズ以外でも対応できる場合がありますので、まずお問い合わせください。

対応部品・サイズについて詳しくはこちら

 

< 対応部品実績 例 >

26連スプロケットホイール    3m15モジュールWヘリカルギア    370mm歯幅のギア    φ950㎜・歯巾400㎜のギア内径    16MRラックギア    直径2.8Mのリング    400Φスクリュードラム    FCDインターナルギア    14Mスパイラルべベルギア    16Mウォームホイール    大型ラックギア    最大系600Φ長さ800Lのスピンドル    特殊形状ローラー    全長8M巨大シリンダーロッド    パレット・ベース    特殊形状ピニオンギア    大型スライドベース    ヘリカルギア    特殊ヘルメット形状    12モジュールの一歯枚歯底焼入れ    多工程レール    大型ベース    200巾V型ローラー    長いテーパー部    ツバ付きローラー

難ギア 難レール 大物 複雑形状 特殊なご依頼

 

 

「遠方でも大満足!」全国のお取引先様のお声!

お電話いただいた時の対応、技術相談時の対応がとてもいい!とうれしいお言葉をいただいています。 実際の高周波焼入れのご依頼に対しても、「難しいものも安心して任せられる」と全国から高評価が寄せられました。 ぜひ、お取引様のご感想をご覧いただき、ご参考になさってくださいますようお願いいたします。

お取引先様のお声はこちら

 

 

 

★ ご依頼・お問い合わせ先 ★

●複雑形状・大物・1点もの・難しい高周波焼入れ、どしどしご相談ください。

●宅配便の利用で、全国からのご依頼をお引き受けしています。

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